"ままま"さんと、消しゴムはんこ




この、かわいいカラフルな四角形。
"ままま"さんの作品なんですが…

いったい何だか、わかりますか??

パッと見ただけでは、想像がつかないかもしれませんね。
実はこれ、ハンコなんです!!






お誕生日のハンコには、プレゼントボックスの持ち手。
猫ちゃんハンコには、毛を連想させるような柄。
暑中見舞いには、スイカの絵が…

そんな風に何かしらの繋がりの感じられる、
遊び心溢れるハンコの作家さん。


今日は、その"ままま"さんに気になっていることを
あれこれ質問してみました!

消しゴムはんことの出会いは?

小さい頃からずっと絵を描くのが好きでノートに落書きしたり、学生時代はアートクラブに入っていたりしていて。
イラストを形にしてみたいと思ったことが、消しゴムはんこを作り始めたきっかけだったそうです。

また"ままま"さんの消しゴムはんこといえば、カラフルで楽しい持ち手ですが…
これは最初からこういう形で作られていたわけではなくて。
イラストの創作の方で木版画に触れたことから、このアイデアが湧いたんだとか。

何が閃きのきっかけになるか、わからないものですね。色々な経験に触れることは、もしかしたらあなたの世界を
大きく広げてくれるかもしれません…!

まままさんと言えば、はんこと持ち手の楽しい関連性。どうやってアイデアを出しているんでしょう?

「フッとアイデアが降りてくる…というタイプでも、常日頃からアンテナを張っているタイプでもなくて。
 カフェなど集中できる場所へ行き、しっかり時間を決めてアイデア出しをしますね。
 思い浮かんだアイデアはどんどん書きとめて、文字に起こしたり沢山のラフを描いたりしています。」

なんとなく"創作といえば閃き"という先入観があったので、意外な気がしてしまいましたが。
イベントに出店される際は毎回きちんとコンセプトがあって、プロジェクト性の強い"ままま"さんだからこそ…
感覚と思考の両方で、こうやって作品を生み出されているんだなと思える納得のお話でした!

制作の時間はどのようにとられてますか?

「夜の11時~朝の5時、たいていこの時間に作業しています。朝や昼間は家事や食事などで、どうしても途中で手を止めざるを
 得ないので…。元々夜型だというのもありますが、この時間帯だと長時間作業に集中できるのがいいですね。」

"ままま"さんは一気に数を作られているので、長時間集中して作業できる時間帯は必須なんですね。
ちなみにわたしも夜型なので、誰にも邪魔されず集中できる時間帯というのに「わかる!!」と共感しまくりでした。

何か特別に勉強のようなことって、されたんでしょうか?

「特に勉強というものは…。やってみて、そこから学習していくという感じで。やり始めて必要になったら、ですね。
たとえば持ち手に向いた木を探すにしても、いくつもの木を実際に切り出して試してみて。そうやって実際の作業をしながらひとつひとつ確かめていってます。

あとは人のを見る、なるべく。やっぱり上手い人が彫っているのを見てると、すっごく勉強になる。

一時期、自分の中で『これ以上、もう彫りは上手くなれないな…』と思ったことがあって。 だけどある人の彫りを見て、『ああ…ここまで彫りはできるんだ!もうちょっと自分も頑張らないといけないな』って、感じて。そこからまた、一段自分の彫りを上げることができたんですよね。

『もうここまでしかできない…』みたいに、自分に制限をかけちゃってた。知らないとこで。 だけど人を見ると『ああ、ここまで出来ちゃうんだ…だったら、もっとやらなきゃいけないわ』って思っちゃうの、やっぱり。 だから人のを見る、人から刺激をもらうことはすごく重要だと思います。自分よりすごい人はまだまだいっぱいいるんで…。」

無意識に「自分はここまで、この程度だ」と制限をかけている、これは作品作りに限らずあることだと思います。 知らずと作ってしまった枠を外すというのは簡単では無いと思いますが…人に会い世界を広げることは、そんな自分に気づき成長する機会ですね。素晴らしいお話を聞かせていただきました!

物作りの上で、何かポリシーってありますか?

"自分が楽しく作っているかどうか。"
作ってる間も…そう、けっこう自問自答するかもしれない。
はんこやってる時はあまりないんだけど、デザインやってた時は悶々とすることが
すんごい多くって。ちょっとなんか辛くなってきたりとか…。

そういう時は『これはちゃんと楽しんでやってますか?』ってよく聞いてる。
楽しくなかったら、『じゃあ投げ出しなさい』って。(笑)
で、もっと自分がちゃん楽しめるアイデアで最初からやり直す。

そういう風に考えることは多いかも。絶対にそれは相手にも伝わるから…
その工程を楽しんでるかどうかは、ときたま確認してます。」

プロフェッショナル…!きっと普段から意識されてらっしゃるんだと思います、
この質問には即答でした。 お任せのオーダーの時なども、「うーん…」と思うと1から作り直されることもあるそうで。 その真摯に向き合う姿勢があるからこそ、クオリティの高さに繋がっているんだなと考えさせられました。

あとがき

第1回目は消しゴムはんこ作家の"ままま"さんに、お話聞かせていただきました。

色々質問させていただいた中で、わたしの印象に残ったこと心に響いたものを
写真と一緒にご紹介していきましたが、いかがだったでしょうか?

他人の、想い・考え方・行動・方法などに触れること…それは文中にも書きましたが、
刺激となり、自分の世界を広げたり思い込みの枠を外すことに繋がります。


Those who do not want to imitate anything, produce nothing.
(何も真似したくないと思う者は、何も生み出さない)

サルバドール・ダリの言葉に、こういうものがありますが…
人の良い部分や自分にない思考は模倣できるものならどんどん取り入れ、自らの糧にしていきたいですね。

どうもありがとうございました!



※作家さんの口調や言い回しなどは文章化する際に、できるだけお話しいただいた趣旨や雰囲気を
 保ちつつ読みやすい文体となるよう、私の方でまとめさせていただいたものになります。
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